もしそうなら…
感謝、しないとな。



「希……お腹、触ってもいい?」



しばらくして、俺は自分の肩に寄りかかる希に声をかけた。



「え……あ、うん。いいよ。」



希の許可をもらい、俺は変に震える手を伸ばし、ゆっくりと希のお腹に触れた。



こんな細いところのどこにいるんだろうか…?



わからない─



「ふふっ…かーくん、まだ動かないよ。昨日病院で見たの。すっっごく小さかったんだよ。…見る?」



不思議そうにしてた俺がそんなにおかしかったのか、希は笑いながら立ち上がり、鞄から何かを取って戻って来た。



「ほら、これ見て。赤ちゃんはね…ここだよ。」



希が持って来たのは、小さな写真だった。



指差されたところを見ると、豆粒みたいな小さな何かが写ってる。



これが…俺と希の、赤ちゃん??