『まゆ見て。唐沢君、また告られてる。』




廊下側の私の席に椅子だけ移動して


机を挟んで向かい合って座ってる美紀の


ほおずえを付いた視線の先には




アイツがいた。




唐沢 一也





高2 同い年



同じクラス



同じ剣道部 私はマネージャーだけど。



違う所は



アイツは学校一モテるところ。





『あの子一年でしょ。でも気持ちわかるなぁ。唐沢君、イケメンだし、優しいし。背も高いし。』




「…いいかなぁ。」




残念ながら、私には一也の良さがぜんぜんわからなかった。