もしかして――アレ、狼だったんじゃ――いや、きっと、そうだ。


「陸、どうした?」



「なんでもない。キミ達さ、このまま職員室に行ってありのままを岡田センセに話してきて」


 岡田センセなら絶対力になってくれるから、そう付け足して。



「でも……」


 案の定、目の前の奴らは戸惑っていた。


 けれどその中の一人が意を決したような表情でこう言った。


「いや、行こうぜ。唯一の罪滅ぼしってわけにはいかないけど」



 彼らが職員室に入るのを見守った後、俺は昇降口へ向かった。