その後俺は、少しずつ落ち着いてきた。


 センセが入れてくれた二杯目のお茶も飲み干し、気持ちが楽になってきた。


「よしよし、落ち着いたみたいだな。一人で帰れるか?」


「俺子供じゃないってのー」


「すまんすまん。まぁ何かあったら教えてくれ。な?」


 俺は頷き、職員室を後にした。


 泣いたからかちょっと頭が痛い。


 もしかして矢野センセと会っちゃうかも、なんて心配は無駄に終わった。


 職員室にも、廊下にもいなかったんだ。


 ――怒鳴るなんて悪い事したかな。