センセは俺の一言に、今にも泣き出しそうな顔をしていた。


「ごめん、ごめんね……言いたかったわよ……でも、でもね――」


「守秘義務がって言いたいんだろ」


 得意のセリフだもんね、と付け足すとセンセはそれ以上何も言わなかった。


 何か言いたげな顔をしているけど、そんなの知らない。


 聞きたくもない。


「なんだ小野寺。職員室中に響き渡ってたぞ」