センセは一呼吸おいてから、話をつづけた。


「亡くなったのは昨日の晩、とだけ言っておく。混乱させない為に、今の時間まで黙っていたんだ」


 その後の俺は……放心状態。


「小野寺。今日掃除当番だよな? 終わったらでいいから職員室に来てくれ」


 俺は無言で頷いた。


 センセが教室を出て行っても、俺は座ったままだった。


 動けない、動きたくない、夢から覚めろ。