「次,斎藤夏美さん」

「…っ,はいっっ」


ガタッ。

…パサッ


急いで立ち上がった拍子に面接票を落としてしまった。


「…あっ!」


慌てて取りに行くと,近くに座っていた男の子が,面接票を拾い上げてくれた。

「…大丈夫?顔色悪いよ?」


「…えっ…と,大丈夫です,ありがとう」


私はうつむきながら,小さな声でお礼を言った。


(あぁ,もう何やってるんだろう…。。落ち着かなきゃ…っっ!)



足早にその場を離れようとしたその時、



「…待って!」

パシッ

「…っっ!?」