最終的にクラスの全員とアドレスの交換をして、校庭の隅に埋めていたタイムカプセルを掘り出して、鬼ごっこしたりして、解散したのは日付が変わる少し前だった。
「次の同窓会もタマは強制参加だからな」
「タマー、また遊ぼうね」
「帰ってきたら連絡しろよ」
こんなに人が温かいってこと、この2年で忘れかけていた。
この街がもっと好きになった。
「なんて書いてたのー?」
カプセルから出てきた“将来の自分へ”と書かれた淡い青色の便箋。
「なーいしょ」
興味津々に覗いてきたナナの目を掌で覆って笑った。
少しお酒が入った彼女はトロンとふやけていて、可愛い印象に拍車をかけている。