「だぁって麻希の奴、私に内緒で合コンとか行っちゃうんだよ?数合わせ~とか言ってるけど、やましいことがなかったら隠しとく必要ないじゃん!」


ほっぺたを膨らませて拗ねるナナを、不謹慎にも可愛いと思ってしまった。


「もー、タマ!」


笑ってしまった私にナナのパンチが飛んでくる。

じゃれてるだけだから全然痛くないそれが、ポコポコと肩を殴った。


「麻希には浮気する甲斐性もないでしょ」

「……したら殺す」

「ナナ、キャラ変わってるから」



頼んでおいたウーロン茶を渡して宥めると、文句言いながらもごくごく飲んでいた。


「亜衣も喧嘩?」

「いや、うちはただのマンネリ」

「……あ、そ」