助かったぁーっ! 「サンキュー、夏帆」 私は小声で夏帆に言った。 夏帆とゆっくり話す時間もなく、次の授業が始まった――― そして昼休み。 私と夏帆は裏庭へと向かった。 裏庭は生徒が来ることはほとんどない静かな場所―― 中庭は隠れるのにいい場所だけど、昼休みになると生徒でいっぱいになるし。 「わりーお待たせー」 夏帆と話してると和弥が歩いてきた。 「おせーよ和弥」 「悪かったな。お前の分買ったんだから大目にみろ」