あーあ…遅刻決定。


今まで真面目にしてたから、遅刻なんて初めてだ―――




私は和弥に目線を移した。




「…なんで家の前にいた?ずっと待ってたりは……しないよな?」


「待ってた。でも凜…なかなか出てこねぇから、もう出たかと思ったけどな」




まじかよ…


私のせいで和弥まで遅刻―――






「…ごめん」


「ん?」


「ごめん。……わざわざ…和弥まで遅刻することなかったのに…」




俯く私の頭をポンと叩く―――





「謝んな。俺が勝手に待ってたんだよ」


「でもっ」


「謝るくらいならキスしろよ」




それは―――




「…無理」