「意味分かんねぇ?」




分かんねぇ…つーか分かりたくねぇな、こんな怪しい笑顔されたら。




「俺と付き合う?」




あぁ、そういう事かよ。




「無理。」




誰がこんなっ!


腹黒男と付き合うかよ!!




「お前……ちょっとは考えるそぶりしろよ。……じゃあまた明日な」




ははっと笑いながら和弥は帰っていった。







別れ際、なんとなく悲しい顔に見えた。




和弥の姿が見えなくなるまで、私は立ち尽くした。




「はぁ…ったく面倒くさくなりそうだな……」




や、絶対面倒くさくなるし。


ぼそっと呟いて私は家に入った。