顔が熱い……




「顔真っ赤……可愛いな」




そう言って私の頬に手を置くと、チュっと軽くキスをした。


そして眼鏡を私に返した斎藤和弥は囁いた―――





「和弥って呼ばなかったらキスするよ?」


「………」




なんて腹黒い男なんだ…。




でも、これ以上キスされるのも御免。






「……や」


「ん?」


「…和弥」


「ふっ…よく出来ました」




今度は頬っぺたにキスされた。




こ、こいつ…!


人が下手にでりゃあ調子乗りやがって…!!



ワナワナと震え出す私の手――




「ん?どうした凜?」