自覚というものは恐ろしい―――。 いっそ気づかない方が良かったんじゃないかと思う。 「和弥先ぱーい」 「今日も素敵だね」 ………。 廊下から聞こえる甲高い声援が気になる………。 まさか、自分にこんな時が来るなんて思ってもみなかった。 「はぁぁー……」 何だろう…。 本当に変な気分だ。 亜由美もこんな気持ちだったのかな……。 「りーんっ」