キーンコーンカーンコーン 授業が終わって、放課後を知らせるチャイムが鳴る。 「はぁ…帰りたくない…」 「は!?何言ってんの凜」 机にうなだれる私に驚く夏帆。 そりゃそうだよね… 放課後になったのに帰りたくないなんて言ってんだもん。 「だって……あいつがぁ」 「あぁ斎藤先輩ね。先輩も懲りないよね〜」 そう、毎日待ち伏せされる私――― 若干慣れてきたんだけどさ… いい加減キレそうになる。