バンッ!!
息を整える間もなく、私は勢いよく入口のドアを蹴破った。
あれから夏帆が、美咲や他のメンバーにも連絡してくれて、REDQUEEN全員が指定された場所へと集まった。
そこは、廃屋……そんな言葉がぴったりな場所。
何かの工場として使われていたのか、アルミ板やらパイプやら色んな資材があって、
「おお…予定より10分早い到着だな」
ガラの悪そうな奴らが大勢いた。
そして真ん中に立ってニヤリと笑う男……
多分、こいつが司だろう。
「はぁ……亜由美は…亜由美はどこだっ!!」
「クスクス…まぁそんな焦んなよ。せっかくのいい女が台なしだぜ?」
辺りを見回しても亜由美の姿はない。
それにここにいる奴ら、特攻服の色もデザインもバラバラだ。
一つの族だけじゃねぇ…ってことなのか?
私は真ん中に立つ男を見据えて、低い声で言った。
「……お前が…司か?」