わぁぁーっ!っと声を出す代わりに、私は亜由美に抱き着いた。


自分のことではないのに、妙に恥ずかしくって、くすぐったくて――


恋する亜由美が本当に眩しく思えた。




相手の名前は司(ツカサ)というらしい。


集会の帰りに声をかけられて、それから連絡を取るようになったんだと。




「恋する乙女っすね、亜由美さん」


「わっ…こら美咲っ」


「へ?…わぁ!かか…夏帆!美咲!!」




振り返るといつの間にか夏帆と美咲がいて、亜由美はさらに真っ赤になっていた。


ニヤリと笑う美咲の横で、ごめんねっと手を合わせる夏帆。






あーあ。…増えちゃったね、秘密の共有者。




苦笑する私に「もぉっ!」なんて女の子らしい声を聞かせる亜由美が、とにかく可愛くてたまらなかった。