翌日―――
登校した私はいつもの様に夏帆に捕まった。
「遊園地、楽しかった?」
「んー?まぁね」
「まぁって……何かなかったの?」
「何か…って。夏帆が期待してる様なことは何もないよ」
ただ和弥と遊園地に行っただけ。
まぁ………
いつもと違って、やけに優しくて、よく笑って
そんな和弥に見とれてしまったけど―――
「ふーん……あったんだ?」
「っ!は!?」
「良かったねぇ、凜」
「………」
何も言ってないのに、夏帆はニヤついて私を見る。
「……飲み物買ってくる」
いたたまれなくなって、私は財布片手に教室を出た。