促されるままバイクへ跨がって、倒れている男達を見る。
「なぁ…いいのか?あのままで」
「…ん。大丈夫だろ」
まぁ意識もあるみたいだし、バイクくらい運転できるだろ。
和弥に掴まって、私達は海をあとにした。
寄り道することなく、到着したのは私の家。
「今日はありがとな。…和弥、少し上がるか?」
「……立入禁止じゃなかったか?」
「…嫌なら帰れ」
「ははっ冗談だって。んじゃ、お邪魔するわ」
リビングに入るとソファーには酔っ払ったお父さんが横になっていた。
「凜、お帰りなさい。…あらっ和弥君!」
「こんばんは。すみませんお邪魔して」
和弥の登場に笑顔を輝かせるお母さん―――
私達は半ば強引にご飯の残り物を食べさせられた。