ふぅふぅと息を吹きかけながらティーカップに口をつける。


ん〜、リラックスしてるって感じ。


私の部屋はあまり広くないから、隣に座る宗助の肩に、私の肩が当たっている。


それはなんだか安心できる、人の体温を伝えてくれる。





「なぁ、つらら」


なんでしょう。


私は、カップを持つ手を止めて宗助を見上げた。


「つららはさ、今の仕事辛くね?」


宗助は、ティーカップに視線を向けたまま、私に質問を投げかけてきた。


「大変だけど、楽しいよ」


確かにいろいろとあったけど、それなりに充実してるし。
やりがいだってあるし。


「前にも同じような事を聞いたよね、私、そんなに頼りなく見えてるの?」


心配してくれてるのかな。
もしかして、出来ない女とか思われていたらやだなぁ。
宗助には、たくさんの情けない場面を見られているんだし。


「なぁ、つららは、俺の為にコイツを買ったのか?」


お〜い、宗助、質問の答えになってないよ。


心の中でツッコミを入れた。


「まぁね、そうとも言えるかも」



これを見た時は、紅茶を飲みながら二人で騒いでいる風景が思い浮かんだくらいなんだから。