「特別なって、ただの上司と部下なんだけど」


アハハッ

一際大きく彼女は笑う。


「興味を持たれているの、それに信頼されている」


あの悪魔が、私に？

信頼どころか試され続けているんですけど。
仕打ちが鬼過ぎて、泣きたい日だってあるんですけど。


「好きだから、貴方がそばにいたからわかったの、松本さんはちっとも優しくない。私に、興味がないのよ」


待って待って！
美波ちゃんはプライベートであの人と会って、しかも、･･･されている訳じゃない！
なんか、ちょっと生々しいんだけど、興味持たれてると思うよ。


「でも･･･」


「あの人は、興味が無くても抱ける人なの」


美波ちゃんは、キッパリと言い切った。


うっわぁ、薄々感じてはいたんだけど、あの悪魔は最低な人だ。


こんなに可愛い女の子に、こんな事を言わせるなんて。

私は心の中で、ぐったりとうなだれる。

元々低かった尊敬指数が、ゼロを突き抜けてマイナスに急降下している。



「そんな事がわかっても、やめられない。貴方のようにはなれないけれど、私にできる事をしてあげたい。それが一瞬の快楽だけだったとしても、私ができることならなんでもする」