「そうですね。俺は、どうでもいい人間には一定の態度で接していますし、無能な人間には興味がない」


ほら、出た出た。
黒い悪魔発言。


この人のこういう所、裏を返せば、厳しく接してくれたり私を試すような行為が、ただの甘やかしではない優しさだって気がしてくる。

目をかけてくれている。
だから、私だって頑張ろうとか、この人の役に立ちたい、認められたいって思ってしまうじゃないか。


「ソウデスネ、松本サンハ、優シイデスヨ」


なんか、悪魔の手の上で踊っている気がしなくはないんだけど。


「棒読みはやめなさい、まったく、しょうがない人ですね」


今、クスリと笑わなかったか？この人。





最初の頃より、こうやって、私に話してくれる。


少しは、私を信頼してくれたのかな。

もし、そうなら、ちょっとだけ嬉しいかもしれない。