「ただ気持ち悪かった。簡単には忘れられない、・・・本当は怖かったの」


宗助の、私を抱きしめる力が強くなった。


「でもね、宗助が私のこと凄く心配してくれた、それが強烈だったんだよ」


お互いに慰めあっている私たち、大きな子供みたいだね、宗助?



「・・・つららさん」


「なぁに?」


宗助の背中を、私は優しくなでる。


「・・・今、つららさんに、凄くやらしいことがしたい」




・・・?!

大人っ!!
大人だった!!
29歳、独身男!!
真っ昼間からなんてこと言うのっ!


私は急に焦りだして、宗助の腕の中から脱出を試みる。
すると、宗助の腕はあっけなく離れた。


「冗談だ、ちゃんと俺に惚れてからだ」


だから、急にそうゆうの、困るんだけど。


「俺を振り回した罰、思い知ったか」



そんなふうに笑う宗助は、やっぱり少年みたいだった。








その後私は、自分が居るべき所に、足を運んだ。