テストも終わり図書室に行く理由もなくなった。


せっかくの接点もまたなくなったんだよな…。


下駄箱でぼーっと考えてると


「坂本くん」


聞き間違えるはずのない愛しい声。


「島田…」


「志穂の代わりに走ることになってごめんね?それとありがとう。送ってくれた日もありがとう」


身長の低い島田は俺をただ見るだけで上目遣いになっててドキドキする。


「いいよ。俺運動とか好きだし、気にすんな」


と言って帰ろうとしたら


「待って!」


と言われた。