俺が勉強するなんてありえないと思ってるのかさっきから他の視線が痛い。


でも俺の目の前には島田がいる。


「…でね、ここはこうやってこの公式にあてはめるの」


分かりやすく説明してくれるのにそんな姿に見惚れている自分がいる。


「じゃあさ、この場合こうするってこと?」


俺がサラッと式を書くと…


「うん、そう! 坂本くん飲み込み早いね。さすが学年3位だけのことはあるかも」


「島田の教え方がいいだけだよ。俺が学年3位ってこと知ってたの?」


俺のことなんか知らないと思っていた。