「これタ…「言うなって」」 安井が言いかけた言葉を俺は止めた。 「あんたこんなもの…っ」 「説教はいらねーからな」 安井なら言いかねないと思って口止めしたのに出てきた言葉は思いも寄らぬ言葉だった。 「落としちゃ駄目じゃん!!先生に見つかったらやばいよ!?」 …そっち? 「なんだよ、説教かと思った。この紙出した時に鞄から出たんだよきっと」 俺はコピーの紙をひらひらさせながら言う。