無視して数歩足を進めると手を捕まれた。




「……危ないから明日香の家まで送ってく」




大きなお世話、お前のペットでもなければ友達でもない。



よりによってコイツ。




ここは振り切って歩き続けようと考えた。




安易に考えていたその案は再度コイツに腕を強く捕まれて失敗したと気づいた。




「言うこと聞けッ」




怒鳴り声は私に向けられていて…悔しくもそれに従うことにした。