「お茶……」

ちょっと昼寝するつもりが結構寝てたらしい。
時計は8時を指してたし、外なんて真っ暗。
喉が渇いて気持ち悪くて目が覚めた私は、休憩室にお茶を取りに行った。

その帰りの突き当たり廊下のところで、向こうから来た優さんとぶつかりそうになった。
ほぼ直角になってるから気づかなかった私は慌てて立ち止まった。
そんな私を、優さんの隣にいたらしい信吾さんがびっくりしたような顔で見る。


「うわっ!危ねぇなオイ!
おい、お前聞いてんのか?!」

「わ、すみません」

「ったく、ちゃんと確認して曲がれよ。
ぶつかるところだっただろ!」

何故か信吾さんが怒鳴ってくる。

「しかもお前手に持ってるそれ、もしかして茶か!?茶なのか!??」

「………」

「ほんと危ないな!濡れるところだったじゃねぇか!!」

私の手元のお茶を見ながら文句を言ってくる。
なのに当の優さんは何もなかったかのように、こっちすら見てくれない。



これじゃ駄目だ。
こんなんじゃ駄目だ。


全然終わってなんかない。
そんな事をひしひしと感じてしまって、部屋に戻った後も気分は最悪。




そんな私に追い討ちをかけるような出来事が起こったのはその数日後だった。