「ねぇ、今日はさ、モノポリーとかどう?」
「は?」
「ほら、この前はばばぬきだったじゃない?だから今度は違うのしようよ」
「え?」
「たしかオプションで頼めたと思うんだよね」
「オプション…??なにが?え、何の?」
いきなり咲弥さんがモノポリーやろうなんて言い出した。
…なんでモノポリー?私は別にやりたくないのに、 目の前の咲弥さんは私の返事を待ってる。
わざわざ今日する必要も無いと思う。そもそも、自分だけが張り切ってるみたいで嫌だ、って言ったのは咲弥さんなのに。
これじや浴衣着た意味ってないと思う。花火を見ずにモノポリーをやる夏祭りなんて嫌だ。
しかも二人でモノポリー… つまらなすぎて恐ろしすぎる。
私はもちろん断りたかったけど、すっごく楽しみしてるっぽい咲弥さんの顔を見ると言えなくなった。 何も言わないのを賛成ととったらしい咲弥さんは やっぱりサキちゃんもやりたかったんだ。 なんて私にはさっぱり、な事を言ったから、そのポジティブさに呆れた。