次の日、私はいつもより少し早く起きて優さんの仕事部屋に向かった。

昨日のため息が気になって、もう一回謝りに行こうと思って。



仕事部屋に入って、そこで見たのは、優さんにベタベタしながら、信吾さんや爽馬さんと話す留美の姿だった。


いつもより1オクターブくらい高い声に、常に上目遣いの留美は本当に可愛い。
4人とも美男美女で絵になっている、のがくやしい。

声をかけられないでいると、そんな私に気付かない四人はそのまま話を続ける。


「かっこいい~。優って書類とか見るときはメガネかけるんだぁ。
かして、留美もかけたい」


そう言って優さんのメガネに手を伸ばす留美。
すごくあざとい。
「おい!お前優の眼鏡勝手にとってんじゃねぇよ!!」

「信吾ー、そんな怒んないでよ。
ねぇ、留美、眼鏡似合う?」



首をこてんとかしげてみせる留美に聞かれた信吾さんをは顔を真っ赤にして、…別に普通じゃね、と答えた。
爽馬さんはやっぱり爽やかに、似合うなーって笑ってた。


「ねぇ、優は?」

聞かれた優さんは、うん、似合うよ、と。
だけど書類から目を離さずに。