「…あのさぁ、自分の立場、わかってる?」
優さんの言う通り、私の行動は軽率過ぎた。
何やってるんだ。現状を考えろ、って過去の自分を殴ってやりたい。
「…っ、すいません。
反省してます…ほんと‥っ」
視線を逸らしても、責めるように真っ直ぐ見てくる優さんの視線を感じる。
もう泣きそうだった。これからが不安で。
「軽率、でした…っ本当にすみません…」
もう絶対にしません、って言おうとしたらはぁ、ってため息が聞こえた。
「今回は、もういい。
…けど、次はないから」
私の頭にポンと手を置いて、横を通り過ぎて行った。
後ろでバタン、と無機質なドアの音が聞こえた。