「…どうしよう」

私は今焦ってる。ものすごく焦ってる。
だって、ここ、生理用品がない。

今月はまだなんだけど、そろそろ来る。明日あたりやばいかもしれない。なのにここには生理用品がない。

留美にあるか聞けばいいんだろうけど、留美がいつもどこにいるかわからないし、何より一番いそうな優さんの部屋には行きたくない。
みんな集まってそうで行きづらい。


最悪、保健の先生が言ったみたいにトイレットペーパーで済ましちゃえばいいんだろうけど、それはあくまで応急処置だし、何より一番必要な痛み止の薬がない。
あれがない一週間はきつい。


すごく、本当にすごく恥ずかしいんだけど、誰かに頼るしかないからとりあえず部屋から出て、お願い出来そうな人を探した。
出来れば女の人、って探してるのにさっきから一向に擦れ違わない。
いないんじゃないかってくらい会わない。

もうしょうがないやと、たまたま擦れ違ったちょっと小太りなおじさんに生理用品の事を聞いたら、やっぱりないらしく、相談して来るからとりあえず部屋で待っているように言われた。

おじさんは勘弁してくれってオーラが満載で、そんな事を伝えてもらわなきゃならない事が申し訳なかった。