「蓮っ!!あんたも黙ってないでこいつ殴りなさいっ!!」

その光景を面倒そうに蓮がチラッと見る。

志摩さん・・・あなた今とんでもないこといいましたよ?

蓮と目が合った弘明はにたりと笑って言う。

「蓮は俺の見方だよなっ?!」

「・・・。」

蓮は無言。

そして、興味がないというように京都の町を眺める。

「おいっ!!」

「無視されてるしっ!!」

腹を抱えて私は笑う。

「んなっ・・・!!だいたい、お前の事なんか心配してねーよっ!!」

弘明は耳が真っ赤になりつつ叫ぶ。

「はいはーい。ところでさ、初日はどこに行くだっけか?」

私はどうでもいいとでも言うように話を変える。