カァァーーー・・・




目の前の霧が消えていく。

そしてだんだんと辺りが見えてくるようになった。

目を瞬かせる。

目の前にはまるで江戸時代のような町並みをした建物がたくさんあった。

映画村?

いや、違う。

こんなに領域広くなかった。

建物は地に綺麗に敷き詰められて建てられている。


みんな・・・


ひょっとしたらみんなは此処に迷い込んだのかもしれない。

(志摩、世喜亜、弘明、和歌斗、蓮、蛍、椿・・・。)

きっと見つけてみせる。

怖い。

一人では何も出来なかった。

いつも誰かがいてくれた。

いつも誰かが支えてくれた。

でも、今は誰もいない。

自分ひとりで歩むしかない。