さっきのはなんだったんだろう。

蓮のあんな顔・・・。

眉間に皺を寄せて考えているとどこからかデコピンをくらう。

「デコッパチ娘!とりあえずグルッと一周するけどいいな?」

弘明は胸を張って私に告げる。

そんな弘明を私はむっとしながらいつものように、

「はいはい!デコッパチでっ!!さっさと行くよっ!!」

その横を受け流すように横切る。

そんな態度な私に弘明は機嫌悪そうに見つめる。

そして小さくフッと笑ったのだった。


私は椿の傍まで駆け寄る。

「つ~ば~き~!地図見せてぇ!!」

といって椿の顔を除きこむ。

なにかと生真面目な彼はせっせと何かしらメモを取っていた。

「昼はどうするつもりだ?結構有名な場所ならいくつか知っているが・・・。」

椿はパラパラッとガイドブックをみながらも私をチラッと見て笑いかける。

私はん~。と考え、

「どっか雰囲気のある場所で昼にしようよっ!!」

と皆に伝える。