同棲していた彼との間に



奇跡にも近い



子供ができた


産婦人科の先生が


奇跡だと言って喜んだ


しかし画面をみて


先生の顔が一瞬にして



くもったことを覚えている


エコーで見た子供の身体には

手足が見つからなかった



私が生きていく為に


必要な薬が


子供の手足を奪っていた



こんな世の中に


子供は産みたくないからと



妊娠は難しいと言われた時


確かに思った気持ちは



いざ 母親になってみると


変わっていた


すぐに 私は持病の方の主治医に



連絡をした



難しいと言われた


産婦人科の先生も


言葉にさえしなかったが


手足のない子供を


育てるのは やはり反対していた


確信したのは 私が


「産めません」と伝えた時



驚かずただうなずいた時だった


同棲していた彼には


悲しいという感情はださず


「私は子供嫌いだから」って


作り笑いをみせた