「よーい、スタート!」

その掛け声で、飛び込み台から、プールに飛び込む。

私、道田くるみ。

高校2年生。

水泳部に所属してます。

「くるみ!がんばって!」

今は、水泳大会の真っ最中。

得意のクロールで優勝を狙います!

奈津や、みんなが応援をしている中、私は一生懸命泳ぐ。

私は、泳ぐことが生きがいだと思っている。

水泳だけを愛している。

だから、本当の恋なんて、したことがない。

私は、相手にこされないように速く泳ぐ。

相手は、私を越そうと一生懸命に泳ぐ。

絶対越させないんだから!

そして、50メートルを泳ぎ終わり、ゴーグルをはずす。

私は、前と左右を確認する。

右には、私と同じくらいにゴールしたであろう人がいた。

「あんたに優勝させないから」

その人は言った。

「私だって、あんたを優勝させないわよ」