「であるから、ここの証明は…」


授業が始まったけど、それどころじゃない。さっきの出来事を整理するのに必死だった。


佐藤先輩と言えば、学校1カッコイイ3年生。しかも、サッカー部のエース。ファンクラブが、存在するほど人気が絶大。


そして、唄は佐藤先輩に告白をされた。


しかし、その場面を目撃した子がいた。その子は、ファンクラブの先輩に言い、唄は目をつけられた。


そして、佐藤先輩は美人好きの有名。つまり、ファンクラブの先輩たちは嫉妬し、佐藤先輩が告った相手を見るため呼び出した。


ところが、唄の容姿を見て、先輩たちはさらに嫉妬した。


おまけに、唄はその告白を“冗談”だと受け取っていたのが引き金となり、ファンクラブの先輩たちを怒らせた……ていうわけか。


唄の無自覚とファンクラブの先輩たちの嫉妬が、今回の事を招いたのか…。


唄が悪いわけじゃない。だけど、自分が美人だという自覚は少しでもいいから持ってほしい。


唄のことだから気付いてないだろうと思うけど、このクラスの男子もお前に見とれてる。


だから、唄と2人で話している時は睨まれる。