俺達は、中学生になった。
小学校の時に、バンドのメンバーを探したが見つからなかった。中学校では、必ず見つけようと唄と気合いを入れた。
そのお陰で、俺は浩平と友達になり、転校してきた相原が唄と友達になり、すぐにメンバーは揃った。
2人共、夢が同じだったから、俺達は意気投合した。
さっそく、バンド名を決める時、俺達は悩んでいたけど、唄が突然提案をしてきた。
「たくさんの人に“心に響く”音楽を演奏したい。だから、“Sounds mind”にしよ」
唄の提案に誰も反対はしなかった。
むしろ、俺はそれが気に入った。浩平も相原も気に入ったと満足そうな顔をしたのを今でも忘れない。
俺達は“Sounds mind”として活動を始めた。
初めて、ライブハウスで演奏をして、お客様に喜んでもらえてとても嬉しかった。
そして、バンドを組むという夢も叶い、俺たちは一歩を踏み出した。
みんなで一つの音楽をつくり、心を一つにして演奏をする。
音楽が無かったら、俺の人生はつまらないと思う。
あの時、唄が声を掛けてくれなかったら、浩平たちも楽しい日々にはならなかったと思う。
みんなの音楽を聴くのが、楽しみで仕方なかった。
何もかもが、絶好調だった。
だけど、俺たちは気づかなかった。唄に辛い出来事が起きるとは知らずに----。