ベリベリとガムテープを外し、中を覗く。
中には、かつて俺がバンドをしていた仲間との思い出やエレキギターが出てきた。
俺は段ボールからギターケースを取り出し、チャックを開ける。
中には、青く輝き続けているエレキギターが入っている。
それを見て、一安心してほっとする。一瞬、無くなってしまったんじゃないか、心配をしてしまった。
あんな夢を見て、これを開けてしまうとは……。
迷いもなく、段ボールを開けた自分自身に驚いた。
あれから4年。“あの日”以来、久しぶりに見る。
よく見ると、弦が緩んでいるだけで“あの頃”のままだった。
何も変わっていないな…。それもそうか、俺が変わっただけなんだから。
あの頃の俺は、肌身離さずエレキギターを持っていた。
そして、俺は一度こいつを手放そうとしたが出来なかった。
いや、手放したくなかった。俺以外の奴に、こいつを触らせたくなかった。
だから、結局“封印”したんだ。