「はぁ…はぁ…!」
俺は跳ね起きる。慌てて辺りを見ると、あの変な店もなく、俺の部屋だった。
カーテンの隙間から、光が差し込んでいたので、朝だと起きたばかりの頭でも判断が出来る。
夢か…。朝から胸くそ悪い。
夢で良かったと安心して、再びベットに体を沈ます。
あの夢、昨日見てた映画のせいだ。絶対に…。
今回のことに、思い当たりがある。昨日の夜、テレビで洋画映画が放送されていたから見た。
映画の内容は、主人公が、何者かに罪をきせられ無実を証明する為に、警察に追われながらも仲間と真犯人を見つけていくストーリー。
俺の見た夢は、主人公が真犯人を追うために車を買おうとして、胡散臭いじいさんに言われる場面に似ている。
それにしても、現実とリンクしてたなぁ……。店の名前は、以前にも見覚えがある。俺が、実際にエレキギターをそこに持って行った。
久しぶりに過去の夢を見たな…。と、ぼーっと考えていると、ふと押し入れが目に入る。
………。
あまり深く考えずにベットから起き上がり、押し入れの戸を開ける。二段に分かれている棚から大きい段ボール箱を取り出す。