暗い中、アパートを出発した。

『眠かったら寝ていいからね。』

相変わらず君は優しいんだね。

でも寝ないよ?
頑張って運転してる君を応援したいから。

ガソリンを入れて高速に乗った。

ワクワクしてる。
まるで小学生みたい。

君も同じ気持ちかな?
チラッと横顔を見た。

『どした?』

君はズルイ。
なんですぐ私に気付いちゃうの?
気づかなければ、ずっと見ていられるのに…

『どうもしないよ?』

私は景色を見た。

いつも見る景色とは全然違った。

朝日が少しずつ射してきた。

なんだかこの旅行、うまく行きそうな気がしてきたの。

『おにぎり食べる?』

作ってきたおにぎりを差し出す。

『食べる!』

いつもと変わらない朝ごはん。
私の作ったおにぎりは美味しかったのかな?

もぐもぐおにぎりを頬張る君をずっと見ていたいよ…