ご飯を食べ終わり時計を見るとまだ時間があった。

するとりょうが
『Aのあるビルの屋上行こうよ』と誘ってくれた。

好奇心旺盛な私は行くと即答した。

車を近くに停め、ビルまで歩き始めた。

少し薄暗い。

ふと前を歩くりょうが手を差し延べてきた。

『え…?』

頭の中がいっぱいになった。
手繋いでいいのかな?
あ〜どうしよう?

私は思いきってりょうの差し出す手を握った。

りょうとの距離が縮まった。
私は嬉しくて、今この時間だけは彼女みたいだと喜んでいた。

初めての屋上は風が強かったけど気持ち良かった。

街の明かりがキレイで私はすごいはしゃいでいたよね。

りょうはそんな私を見つめていた。

『やっぱ高いな…』

下を覗く私を、りょうが後ろから抱きしめた。

『ん???』

私は何が起こったのか理解するのに精一杯。

少しして、りょうに抱きしめられている事を理解できた。