美鈴。


君が俺を"好き"って言ってくれた時、


嬉しくて、嬉しくて。




君の過去、そして病気のことを聞いた時、


悔しくて、悔しくて。




そんな気持ちになったのはすべて美鈴のことが好きだからなんだ。












「俺だって美鈴が好きだ」




俺は美鈴を抱き締めたまま呟くように言った。


美鈴が俺の腕の中で
振り返った。



「やめて! あたしの覚悟が揺らぐじゃないっ! もう会わないって決め…」



まだ何かを言おうとしていた美鈴の口を…


俺は自分の唇で塞いだ。











「星夜…く、ん」

俺は唇を離した。

美鈴から零れ落ちる涙を
俺は右手で拭き取る。







「好きだ」





もう一度。



今度は美鈴の目を見て言った。