美鈴の涙をどうしたら
止めてあげられるのだろうか。



「あたしね、今日は楽しい思い出を作りたくて強引に星夜くんを遊園地に連れてきたんだ」


そう言って、美鈴は両手で俺の右手を包み込む。



「好きな人との最後の思い出…」



美鈴は、今日俺に全部話すつもりだったんだな。
過去も、病気のことも、
そして、もう会わないと
俺に言うつもりだったんだ…



そうか…
だからあんなに必死に
俺を遊園地に誘ったのか。



「ありがとう、今まで楽しかったね」


すると、美鈴は俺の右手をゆっくりと離す。













「じゃあね…バイバイ」