少しの沈黙。
どちらも口を開かなかった。
先に沈黙を破ったのは美鈴だった。
「あたしね、再発しちゃったんだ」
その言葉で俺は一気に鳥肌が立った。
「今日、学校休んだでしょ? 昨日、病院から電話が来てね、前に検査した時の結果を聞きに行って来たの…そこで言われた、『再発しました』って…」
そして、美鈴が俺から体を離す。
「覚悟はしてたんだけどね」
と、言って美鈴は笑った。
でも、その笑顔と共に涙が次々と流れている。
「無理して笑うなよ…」
そんな笑顔を見てるほうが辛い。
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