「結局こーなんのかよ」


隣で鼻歌を歌っている美鈴を見ているとため息が出る。


「直輝と店長にまたなんか言われんな」


俺はバイトを休んだ。

どんだけお人好しだよっ
どんだけ優しいんだよっ
どんだけ馬鹿なんだよっ


自分で自分に言ってみるがやっぱり美鈴の願いは断れなかった…





「ねぇ、ジェットコースター乗ろ?」


あぁ…
美鈴の上目遣い。

小さいから誰にでも
上目遣いになっちまうんだろうな。


やべえ…可愛いだろ。馬鹿。

「おお…乗りたいやつ乗って来い」

「星夜くんもだよ?」

「あぁ」


俺、何透かしてんだよっ!

何が『あぁ』だよ。

格好つけてんじゃねーよ俺!