そう言うと乃々はキラキラしていた目を一度瞬きさせて小さく呟く。




「…本当馬鹿だね」



「知ってる」




そして、乃々は優しく微笑んで言った。




「誰よりも幸せそうな顔しちゃってさ…」



あぁ…幸せだよ。


そりゃあ辛い時だってあった。


アイツの居ない未来が想像出来なくて生きる自信さえ失ったさ。



でも、美鈴の未来を見つけると決めた日。


アイツの夢だった小学校の教師になると誓って、




「高野先生ー!さようなら!」



今、こうして"先生"と呼ばれている。



子供たちのことで悩んだりするときは、美鈴だったらどうするんだろうって考える。



自分のクラスの生徒が逆上がりができるようになったら俺も嬉しいし、美鈴も喜んでんだろうって思う。




美鈴はいつも俺の側にいる。



だから、幸せに決まってるだろ。