俺は病室のドアをノックした｡



すると､


―――ガラガラガラ…


ドアが勢い良く開く｡


｢いらっしゃい､入って入って！｣



そこには､中学生くらいの小さな女の子がいて俺たちを笑顔で出迎えた｡


病室を間違えたか？
俺はそう思いながら晴と一貴の顔を見ると､

さっきまで険しい顔をしていた２人が顔の穴という穴全てをだらしなく見開いて驚きを表していた｡




すると､


｢乃々葉ちゃん｡ちょっとだけ席外してくれてもいいかな？｣


奥から聞こえた美鈴の声｡
晴と一貴の顔がまた険しくなるのがわかった｡