「美鈴に会ってもらいたいんだけど…」
そう言うと晴と一貴の目が見開くのが分かった。
「え?まだ付き合ってんのか!? 最近会ってないからてっきり喧嘩でもして別れたのかと…」
「あたしもあたしも!連絡しても返事来ないし、せーちゃんとなんか合ったのかと思ってた」
勝手に人の恋に終止符を打つなよ、おい。
「とりあえず、いろいろ話しておきたいことがあるから、今日いいか?」
すると、二人は顔を見合わせて、小さく笑った。
「りょーかいっ!」
「あたしは美鈴っちに会えんなら何処までも行くよ!」
二人は笑って返事をした。
でも、俺は心臓が握り潰される思いだった。